
このブログの題名に「サウダージ」とあるように、その言葉はブラジル源流なのです。もちろん、ポルトガル語圏全般にありますが、やはりもっとも有名なのは、ブラジル版のサウダージでしょうね。で、そのサウダージ文化を体験したいがために、サンバのライブに行きました。
ブラジルのサンバのライブがロングビーチのBlueCafeというダンスクラブでありました。すごかった、あのドンドコドンドコという太鼓はすごい。そして、それに合わせて踊る孔雀姿のお姉ちゃんたち。SambaLa Schoolという団体が主催してましたが、そのグループの音楽は、バイア州系統のサンバでありました。だから、私たちに一般的になじみ深いヒオ・ジ・ジャネイル系統のサンバとはちょっと違って、もっとアフリカ色が強くなります。私たちがサッカーのワールドカップや、Jリーグかなんかでよく耳にするサンバは、ヒオ・ジ・ジャネイル系ですね。しかし2時間ぶっ続けであの太鼓を打ちたたき、ダンサーたちが踊っているとは、ブラジル人のスタミナはスゴいです。しかも、お尻の動きは人間ではありません。まるで、軟体動物か、もう電気ウナギのようにブルブル震えているのです。あれは、人間バイブレーターというか、もう振動そのものですね。あれこそ、「balançar 」です。バランスをとるという意味ですが、「振る、揺らす」という意味もあるのです。つまり、振ってバランスを取るわけです。鎮魂祭の「魂振り行事」ですね。「魂」を振って健康バランスを取るのです。サンバは「お尻」ですけどね。中東のベリーダンスも臍を振るダンスですから、下半身を振るダンスですね。つまり臍下丹田を振るのです。この映像は参照になるんじゃないでしょうか?それにしてもあの脚のステップの複雑な動きもスゴい。あれじゃ、サッカーは絶対に勝てないですね。フランス代表も、ジダンという特殊な天才がいなければ、ブラジルにやられていたでしょう。サッカーをやるには、まずはラテンのダンスから身につけないと駄目ですね。
サルサとかクンビアは、ラテンダンスでも、社交ダンスという性格が強いですね。踊る時はみんな正装してきます。半ズボンでは、踊れません。それは、道場で道着を着用するようなものです。正装なので、ダンスも疑似デートのようなものです。それでも、お尻のふりふりはスゴいですけど。なにしろ私のWeltanschauung(世界観)を胸からお尻に変えたほどですから。人生の大地震でした。でも、サンバは、正装では服が台無しになるでしょうね。あれは、やはり裸に向いているダンスです。孔雀姿のダンサーも、だから裸同然の格好なのです。で、かならずしもパートナーが必要ではなく、一人で踊れるのがサンバです。だから、下手クソでも、だれにも迷惑をかけることがありません。なにせサンバは社交ダンスではなくて、カーニバルのダンスですからね。一人か団体で踊るのに適してますね。とにかく動きが激しいですから。服があったら逆に邪魔になる。まるでトランス状態にかかったように体がブルブル震えて、みんな踊るのです。なにか踊り子たちが霊媒師のような。まるで岩戸の隠れでアメノウズメが裸体になって全身が痙攣したようなダンスを踊ったような。そうなると、宗教色も強くなるでしょうか?なにか、オリシャ(ヨルバ族の神々)を召喚しているような。バイア州は、西アフリカのダホメ王国の太后が政治犯として連行されたところです。それと同時に多くのダホメの囚人も奴隷として連行されました。それで、ヨルバの神々がバイアに入って来たのでしょう。バイア州は、アフリカ系がもっとも多い州でもありますから。
まぁ、でもサンバは、中央アフリカのコンゴとアンゴラから奴隷が伝えたのが源流だとされてますし、そのダンスは男女が臍と臍を合わせて踊るようなもので、かなり官能的だったとされます。それで、腰の動きがあそこまでなったんですね。あのくねくねした腰。本当に骨が入っているのかとさえ思ってしまうほど柔軟性に富んでいます。どれだけお尻を振動させるかで、拍手と歓声が沸き起こるのです。ほんと、すごかったですね、あれは。エロティシズムの肯定、というか、それが淫靡とか、まったくそういうのがなくて、ほんと自然ですから、それはとても健康的だと思いました。エロスが生活のなかに溶け込んでいるのです。それぞ南米文化ですね。日本とアメリカはあまりにもエロスが抑圧されてますね。あれじゃ、神経症患者が出てきてもおかしくないですよ。日本ではキモヲタが大量発生するし、アメリカではチョ・スンヒのようなものが出て来る、実に不健全な社会です。それに、エロスの度合いがネオリベラル格差社会と結びついているので、エロスにも格差が生じてしまいます。日本は偏狭的潔癖文化で、アメリカは清教徒倫理文化。なにか、共同体で、蕩尽のようにエロスを共有するということはないんですね。『CLANNAD』の「だんご大家族」が、ネオリベラル社会では欠落しているのです。しかし、南米にはそれがあります!
アメリカでは、音楽では黒人が一番優秀というステレオタイプがありますし、R&Bは、もう黒人の専売特許という感じがありますが、ブラジルのサンバは、どの人種も優秀なのです。インターナショナルですね。「黒人じゃなきゃああいうふうには踊れない」ということはまったくないのです。まぁ、キモヲタはああいうふうには踊れないことは確かですね。実際、私がそうですから。でも、ブラジル人ができないこと、それは二次元の世界で萌えることでしょうね。それが、私にとっては、サンバなんですから。自分のお尻を妄想の世界で振わせるのです。それで「balançar 」で、おあいこ、バランス(均衡)を取れるのです。
あぁ、サウダージ、ブラジルに行きたいですね。ペルーとブラジルは隣同士だし、アマゾン川はペルーにも流れてます。未来に帰りたい、未来を懐かしく思う、そして私の未来は南米、それこそサウダージですね。
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